米国家庭医学専門研修プログラム(FMエクスターンシップ)
“家庭医”は、胎児・乳幼児から高齢者、さらには妊産婦まで、性別や年齢を問わず家族全体の健康を継続的にサポートする存在です。特定の臓器や疾患に偏らず幅広い診療を行う家庭医が、どのように患者の抱える問題を聞き出し、原因を明確にし、適切な医療を提供しているのか。そのアプローチを体験しながら日米の家庭医療の違いを学べる貴重なプログラムが「米国家庭医学専門研修プログラム(FMエクスターンシップ)」です。
<プログラムの特長>
- 研修の舞台は全米唯一の大学附属日本語診療施設「ミシガン大学日本家庭健康プログラム診療所」
- 「日本人患者を対象とした」「日本語での外来診療」の現場を体験
- ミシガン大学家庭医学科のグランドラウンドやカンファレンスへの参加のチャンス
- 医療の真髄とされるEmpathy(共感)とHumanity(人間性)を重視した医療を体験
プログラム構築の経緯
本プログラムは、日本の医療従事者が米国の最先端の家庭医療を学び、日本の医療現場に活かすことを目的に、野口医学研究所のエクスターンシッププログラムの一つとして構築されました。ミシガン大学が研修の場として選ばれた理由は、同大学が米国の家庭医学領域でトップクラスの評価を受けていること、さらに全米で唯一、日本語診療を提供する診療所を大学附属として運営していることにあります。実際に、ミシガン大学日本家庭健康プログラムは25年以上の歴史を持ち、多くの日本人研修者を受け入れてきました。
この環境だからこそ、日本語で診療を行いながら、米国の家庭医療の理念や実践を直接学ぶことが可能です。また、ミシガン大学では家庭医療学の核として、Empathy(共感)とHumanity(人間性)を重視した医療の実践を徹底しており、患者との関わり方や診療のあり方を深く学べる点も本プログラムの大きな特長です。
野口医学研究所は「Fetters・佐野・浅野家庭健康プログラム教育基金」を設立し、より多くの日本人若手医師が世界水準の家庭医療を学ぶ機会を得られるよう環境を整えています。
日本における家庭医療の明るい未来を築くために、ぜひこのプログラムに参加してみませんか?

プログラムディレクター
佐野潔
対象
医師(初期研修医・専攻医) ※家庭医、家庭医療学に関心がある方
研修施設
ミシガン大学・日本家庭健康プログラム診療所(ミシガン州アナーバー市・リボニア市)
研修期間
2週間
研修内容
原則として見学のみ
※ラウンド、カンファレンス、グランドラウンドへの参加は可能
費用
研修費は当財団が負担いたしますが、滞在費、交通費は自己負担となります。
研修の流れ
申し込み
約1ヶ月
合否決定&通知
2年間の猶予あり
研修希望期間の申告・決定
6ヶ月以内米国J-1ビザ取得、書類準備、Immunizationチェック、航空券やホテルの手配など
研修期間(2週間)
2週間以内
レポート提出
キャンセルや不合格にあたる応募書類の返却と受験料の返金はできません
募集要項はこちらよくあるご質問
- 選考会の内容はどのようなものですか?
- 選考会は、日本語、英語の面接を行います。
面接終了後は選考委員の先生方からフィードバックの時間があります。日米の医療現場で活躍している先生方が選考委員の為、各受験者に対して適切なアドバイスを受けることができます。
- 選考会の倍率・合格者数はどれくらいですか?
- 倍率や合格者数は年度によって異なり、原則として公表していません。
- 英語に関する成績証明書は必須ですか?
- 必須ではありません。未受験の方も、家庭医、家庭医療学に興味のある方は積極的にご応募ください。
- 英語のレベルはどの位あるのが良いですか?
- 英語スキルは必須ではありませんが、医療に関する専門用語が分かると良いと思います。
- 将来マッチングを希望していない場合でも、受験することは可能ですか?
- 可能です。日本の医療発展の為に留学し、学びたいという意欲がある方は大歓迎です。
- 推薦状の提出は推薦者から直接メールで送付することは可能ですか?
- 基本は郵送でお願い致します。
推薦者が海外在住で郵送が難しい場合のみメールでの受付は可能です。但し、その場合は事前にご連絡下さい。また、必ず推薦者のサインが入ったものをご送付頂く様にご注意下さい。(サインが無い場合は無効となります)
- 選考会の結果はいつ頃発表されますか?
- 選考会開催日の1ヵ月後を予定しています。
- 研修で実際に患者様の診療に関わることはできますか?
- 研修内容は基本的に見学です。
アメリカで医師として実際の臨床に関わる為には、州の研修用ライセンスと、高額な医療過誤保険、そして病院からの許可が必要な為、今回の研修ではECFMG certificate を取得している場合でも、実際に患者様の診療を行うことはできないとご理解下さい。但し、ラウンドやカンファレンスに参加するチャンスはあります。短期間の研修のため、マッチング用の推薦状を得ることは難しいですが、研修中は指導医だけでなく、現場で働いている多くの方と知り合う機会があるので、是非積極的に米国での家庭医療やその他について情報を得ることをお奨め致します。