米国財団法人野口医学研究所

Hawaii大学 研修報告書

横須賀米海軍病院 2015年度チーフフェロー嶋村昌之介

2015年11月ハワイ大学

  • はじめに

2015年11月1日から11月27日までの4週間、野口医学研究所を通じてハワイ大学関連病院であるクアキニ病院に滞在しました。最初の1週間を渡慶次医師の診療所、残りの3週間をクアキニ病院内科病棟チームで研修させていただきました。本稿では、それぞれの診療科での活動や学んだことを報告します。

 

  • 渡慶次医師 診療所研修

前述のとおり最初の1週間は家庭医療を専門にされていらっしゃる渡慶次先生の診療所で研修を行いました。診療手技もさることながら、医師としての心構えも教えていただきました。

渡慶次先生は家庭医療を専門にされていますが、患者層は成人のみで現在は小児科や産婦人科は受け入れていないそうです。診療は午前8時30分から始まり、ひっきりなしに患者が訪れます。まず私が病歴聴取と診察し、渡慶次先生に口頭で病歴提示を行い、先生とともに患者をもう一度診察することを繰り返しました。渡慶次先生の診察手技には学ぶ点が大変多く、医師になって8年経過する私にとって貴重な体験になりました。例えば眼底鏡の使い方に関して、手取り足取り教えていただきました。

外来診療のほかに、渡慶次先生のかかりつけの患者がNursing homeに入所しており、診察に同行させていただきました。多くの患者は非常に安定していましたが、渡慶次先生は高血圧や糖尿病などの基礎疾患をひとつずつ丁寧に評価し、細部に至るまで診療されている姿に医師の理想像を観ました。

 

  • 内科病棟研修

クアキニ病院は地域中核病院に位置づけられています。残りの3週間は内科病棟チームに配属されました。4つのチームがあり、それぞれに2年目研修医1人、1年目研修医1-2人が配属されています。指導医はHospitalistが担っていました。トマスジェファソン大学研修のように①アメリカ医学生と同等のパフォーマンスをすること、②チームの一員として貢献することを目標に掲げました。配属された初日から患者を一人割り当てていただきました。研修期間中は、常時最低2人は患者を担当するようにしました。担当患者に関して今後の治療方針や、退院後の外来予約の調整などを任せていただきました。さらに、集中治療室(ICU)に入室した患者も担当することができ、すべての研修医が集合するICUカンファレンスで数回プレゼンテーションをする機会を与えていただきました。

 

カンファレンスは月金にモーニングレポートが、不定期に指導医レクチャーが組まれていました。隔週土曜日には論文抄読会が開催されており、細菌話題になったSPRINT Studyが取り上げられていました。指導医と研修医が互いに意見を出し合い、活発な議論が行われているのが印象的でした。

 

  • 終わりに

ハワイ大学では本当に「出会い」に恵まれ、渡慶次診療所・内科病棟チームともに楽しく過ごすことができました。これまで手稲渓仁会病院、横須賀米海軍病院で培った経験とスキルをフル活用して積極的に研修しました。大変充実した4週間でした。

 

  • 謝辞

渡慶次仁一先生、内科チームの皆さん、さらに野口医学研究所の関係者の方々に心よりお礼申し上げます。