米国財団法人野口医学研究所

Kuakini Medical Centerでの研修を通じて医療の本質を再認識しました

横須賀米海軍病院高橋寿彰

2022年10月2日〜10月21日ハワイ大学クアキニ医療センター

高橋寿彰のハワイ大学での研修レポート

今回Hawaii大学の関連研修施設であるKuakini Medical Centerにて計3週間の研修の機会を頂きました。今回1週間家庭医療科、2週間内科で研修させて頂きました。

今回研修開始に先立ち元々3日間の自主隔離を予定しておりましたが、その後Hawaii大学の規則が変更となり隔離なしで研修を開始する事が可能となりました。色々新型コロナウイルス感染症の流行状況が変化するなか、野口医学研究所の皆様のサポートのおかげでスムーズに研修を開始する事ができました。

家庭医療科ではDr. Tokeshiの外来にてシャドーイングを行いました。高血圧、脂質異常症のフォローから、皮膚疾患の外科処置、生活習慣の指導、Advanced Care Planningまでその診療の範囲の広さに驚くだけでなく、病気の治療のみならず患者の人生そのものを支える姿勢に感銘を受けました。また診療の間の時間で、患者さんへの向き合い方や常に幅広い医学知識をUpdateする自己研鑽方法などを御教示頂きました。さらに私自身がん治療に最も興味があったため、がん治療と家庭医療の関係に関しても議論する事ができたのも非常に良い経験になりました。

医師としての心構えや基本的な身体診察など、医師6年目としてある程度物事に慣れてしまうと同時に忘れかけていた医療の本質を再認識することができました。

内科ではHawaii大学の内科レジデントおよび医学生のチームに入り入院患者の診察を見学しました。朝6時にカルテ診を開始し、7時ごろから回診を行い、その後午前中にICU回診にて集中治療医、また病棟にてそれぞれの上級医にプレゼンを行い治療方針を決定しました。4日に1日は自身が所属する入院チームが新規入院患者を担当することになっており、その日は8時ごろまで病院に残って見学をさせて頂きました。実際の入院患者のマネジメントを通じて、疾患の治療だけでなく薬物乱用やホームレスの人々に関連する社会的課題、Skilled Nursing FacilitiesやHome Careなどハワイの介護福祉制度に関しても学ぶ事ができました。さらに毎日上級医へのプレゼンや治療方針に関する議論を通じて、非常に濃密な英語のトレーニングをする事ができました。

他に印象的だった事としては充実した医学教育が挙げられます。Dr. Sumidaを中心に行われる週数回のDidacticsでは臨床推論を学び、また連日ICU回診では病態生理に関する集中治療医の鋭い質問に答えながら知識を深める事ができました。さらにレジデントや医学生が集まるカンファレンスルームでは常に教育的な雰囲気があり、医学生やインターンは忙しいローテーションのなか自主的に学び、また上級医やレジデントはLearner autonomyの考えに基づき、学習者に学ぶ刺激を与える指導方法が非常に印象的でした。

また休日や研修終了後の夕方などは美しいホノルルの自然を体験したり、また美味しい食事に舌鼓を打ったりと余暇も楽しむ事ができました。ハワイで働いていらっしゃる日本人医師の方々にキャリアに関するお話をお伺いする貴重な機会を頂戴したりと、研修外でも充実した日々を送る事ができました。

最後になりますが、研修の機会を下さったDr. Machi、内科の入院チームに温かく迎え入れて下さったDr. Ha、Dr. Pappo、Dr. Li、MS Diep、御多忙の中丁寧にご指導下さったDr. Sumida、Dr. TokeshiをはじめとするKuakini Medical Centerの皆様、渡航の準備などでサポートして下さった野口医学研究所の皆様、その他全ての皆様にこの場をお借りして心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

Kuakini Medical Center 外観 Kuakini Medical Center 外観
Kuakini Medical Center 外観 Kuakini Medical Center 外観