米国財団法人野口医学研究所

症例検討会や勉強会、患者さんとの接し方、アメリカと日本の大きな違いを痛感しました

東京女子医科大学初期臨床研修医前田有貴子

2018年10月ハワイ大学

エクスターン研修 報告書と感謝状
東京女子医科大学初期臨床研修医
前田有貴子

まずは、エクスターン研修に参加させていただけたことに感謝しております。

私は、いわゆる総合診療科に興味がありまして、日本よりもアメリカの方が発達していることがまずこの研修に参加したいと思いました。またハワイに日系友人がいて日本語の方が得意なためハワイの病院に行くのが億劫であることも知っていたためそういった人たちの助けになれたらいいなという思いもあり、応募させていただきました。

最初の3週間はクアキニ医療センターで一般内科の病棟を、最後の1週間はSt Lukeクリニックでかかりつけ医の外来を見学させていただきました。

クアキニ医療センターの内科は4つのチームに分かれていて、私はチームDに所属しました。チームは指導医、2-3年目の研修医、1年目の研修医、医学生、見学者で構成されていますが、主に病棟を診るのは研修医と医学生で、週に1-2回ほど指導医の先生に、そして毎日ホスピタリストの先生に上申をするという流れになっていました。また、ほぼ毎朝症例検討会に当たった患者さんをプレゼンしたり、勉強会が開催されました。前には入院患者さん全員の様子を見て、カルテチェックから1日が始まります。勉強会や朝の症例検討会の後は先ほど述べたようにホスピタリストの先生や指導医の先生に上申し、方向性が決まったらその内容を進めていくという流れになっていました。

症例検討会や勉強会では、研修医、学生に限らずみんなどんどん自分の意見を積極的に述べていて、ここでも日本とアメリカの違いを痛感しました。

私は、せっかくの機会だからプレゼンをしたいし、問診もしたかったため二年目研修医のDr.Ueokaにお願いしてさせて頂きました。指導医のDr.Kimuraに上申する際にプレゼンさせていただき、最後にはどうすれば改善できるのかなどコメントいただけて大変勉強になりました。また途中で様々な質問をされ実際のプレゼンの現場を勉強し体験できたと思います。

オンコールが週に1度ほどあり、その時に偶然にも日本語しか話せないご高齢の患者さんが入院され、問診の際には通訳もでき、私の目標は達成できたと思います。

最後の4週目のSt Lukeクリニックでは小林先生の外来を見させていただきました。毎朝勉強会を開いて、様々な質問をされ答えられる時と答えられない時も変わらず優しく教えてくださいました。かかりつけ医(PCP)と入院の関係性も勉強させていただき、日本とアメリカの医療体制や保険制度の違いも学ぶことができました。

また、小林先生は、どれだけ沢山の患者さんが毎日いらっしゃても、前に会話したことなどを覚えていらしていて、患者さんとの会話も大切にされていることも勉強になりました。

このようにたくさんの先生方、医学生のお陰で日本では学べないことを知り、経験させていただきました。
このような機会をいただけたことに感謝するとともに、今回のエクスターン研修の管理をして下さった野口医学研究所の皆様に厚く御礼を申し上げたいと思います。
本当にありがとうございました。
今回の経験は必ずや将来に役立つと確信しております。
これからの日々もより良い自分になるために全力で頑張りたいと思います。