米国財団法人野口医学研究所

Jefferson Dorfner Family Medicine Clinicでの研修レポート

陸上⾃衛隊 医官園⽥健⼈

2017年4月Jefferson Dorfner Family Medicine Clinic

私は2017 年4 ⽉24 ⽇から3 週間、Jefferson Dorfner Family Medicine Clinic で研修させて頂きました。研修施設はNEW JERSEY 州Burlington にあり、疾患や年齢、⼈種に偏りなく、多種多様な患者が通院されていました。クリニックでは、定期フォローの疾患だけでなく、Health maintenance にも重きを置いており、個々⼈のリスクに応じて、内視鏡検査、C 型肝炎、乳癌検診等の推奨を⾏っています。20 年以上にわたって開業されていることから、地域の⼈々から深い信頼を置かれているクリニックでした。中には、四世代にわたって通院している⽅もいらっしゃいました。
研修内容としては9 時に⾏き、診察が終わる16 時頃まで外来で上級医の陪席をするというものです。主に院⻑である、Dr. Scott M. Dorfner につくことになりました。
EXTERNSHIP PROGRAM としての受け⼊れは私が初めてだったこともあり、研修内容としても互いに模索しながらという形でした。第1 週⽬は基本的にSHADOWINGで、時折、問診をさせてもらえる程度でした。 第2 週⽬になると、問診だけでなく、⾝体診察はほぼ全てさせてもらえるようになりましたし、臨床的な判断も診察中にDISCUSSION するようになりました。⽊曜⽇は院⻑業務の都合があり、Dr.Christopher Salerno の外来に陪席させて頂きました。若⼿ながら、⼝調も態度も落ち着いており、教育熱⼼な医師でした。
初めは、研修⽣がどういったことができるのか、できないのか分からないので、特に1 週⽬は、⾃ら実⼒を⽰す姿勢が⼤切です。かといって、各患者の診察時間は限られており、必然的に診療時間内で⽰すことは難しいです。そのため、私の場合は⼀つの⼿段として、 毎⽇、印象に残った患者1⼈に関してのカルテ及び、⼀つの疾患に関するレビューをレポート形式にして提出するようにしていました。そうすることで、⾃⾝の臨床的な能⼒を⽰すこと、COMMON DISEASE に関する知識をDISCUSSION することができました。こうした取り組みは2週⽬以降の研修内容に良いように働いたように思います。加えて、 ⽇本で診療している疾患に対する⾃⾝の知識を深められ、⾮常に勉強になりました。その他にも診療の節⽬ごとに必ず何かしら質問もしくは感じた事を伝えるようにして、積極的に取り組みました。
院⻑の妻である、Mrs. Tinamarie Dorfner は、⺟親のように研修の不安や悩みを聞いて下さったり、毎⽇のように昼ご飯を買ってくるか作ってきてくださったりました。感謝の気持ちで⼀杯です。また、診療の隙間時間やランチの際にはMEDICALASSISTANT やNURSE PRACTITIONER の⽅々と楽しく談笑して過ごしました。充実した研修内容であっただけでなく、素敵な⽅々に恵まれて、3 週間の研修⽣活を送ることができたことは最⾼の思い出です。
今回の研修を実現するにあたって、野⼝医学研究所 医学交流担当 ⽊暮さん、Jefferson Japan Center のYumiko Radi さんには本当に御世話になりました。この場をお借りして感謝の意を表させて頂きます。
医師になってからの⽶国での研修受け⼊れは年々、厳しくなっており、機会は⾮常に限られています。そうした中で、野⼝医学研究所を通してのエクスターン研修は⼤変貴重な機会であり、臨床留学を志す⽅には勿論のこと、⽶国の医療に興味のある医師に強くオススメします。

修了式では、サプライズでメッセージカードを頂いたり、多くの⽅々から温かい⾔葉を頂きました。⾔葉にならない程、感動しました。